『麦わら細工』に触れ、伝統の技とものづくりの心を学ぶ

第4回の生活の中の芸術では、講師に神谷勝先生をお招きし、『麦わら細工』について学びました。麦わら細工は、一本一本の麦わらの色合いや質感を生かしながら丁寧に仕上げていく豊岡市城崎町の伝統工芸です。神谷先生からは、麦わらの染色の難しさについてもお話しいただきました。染色は、気温や湿度、染料の濃度、染める時間など、わずかな条件の違いによって仕上がりの色合いが変化するため、思い描いた色を表現するには長年の経験と高い技術が必要であることを学びました。学生は、長い年月をかけて培われた職人の技術によって、美しい作品が生み出されていることを実感しました。

また、神谷先生のご指導のもと、麦わらを用いたブローチとキーホルダー作りを体験しました。作品作りを通して、ものづくりの楽しさだけでなく、細部まで丁寧に仕上げることの大切さを学ぶことができました。今回の体験で得た「一つひとつを大切にする姿勢」や「相手の個性を尊重する心」は、看護において患者一人ひとりと向き合う姿勢にもつながる学びとなりました。伝統文化に触れ、職人の技とものづくりの精神を体感した貴重な機会となりました。

~学生たちの声を紹介します~

特に印象に残ったのは、麦わらを染める工程である。麦わらは表面に光沢があるため、そのままでは染料が染めにくいという特徴がある。そのため、染色前には光沢を抑えるための「あく抜き」という作業が必要であり、多くの手間と時間がかかることを知った。また、染料は七色しかないにもかかわらず、染め方を工夫することで約三十色もの色彩を生み出していることを聞き、職人の経験と技術の高さを強く感じた。

麦わら細工を体験する中でも、その人の思いや考えを知ることができると考えている。麦わら細工をつくるうえで正解はなく、その人とっての価値観や個性が現れるものになると考えている。対象者と向き合う上では価値観や個性を大切にして関わっていくことも重要であるので、麦わら細工の体験は良い経験になった。

今回の麦わら細工体験を通して学んだことは、芸術だけでなく、学校生活や看護にも生かすことができると考える。看護では、一つ一つの援助を丁寧に行うことや、患者一人ひとりの生活背景や価値観を理解し、その人らしさを尊重する姿勢が求められる。また、一つの作品を仕上げるためには根気強く取り組むことが大切であり、完成した作品の裏には制作者の努力や時間が積み重ねられていることを実感した。今回の体験で学んだ丁寧に取り組む姿勢や、根気強く取り組もうとする姿勢を、今後の学習や実習に生かしていきたい。

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